仏石油大手のトタルと仏産業用電池大手のサフトは9日、共同プレスリリースを通して、トタルがサフトに買収提案したと発表した。トタルはサフトの買収により再生可能エネルギー・電力事業を強化する。
トタルはサフトの発行済み株式を1株あたり36.50ユーロで買収すると提案した。買収金額は総額で9億5,000万ユーロとなる。サフトの監査役会はすでにトタルの提案を全会一致で承認している。今後、当局の認可を得て、株式公開買い付け(TOB)を実施する。
トタルは2011年に米太陽電池パネル大手のサンパワーを買収した。今後さらに再生可能エネルギー事業を強化する方針で、4月19日にはガス・再生可能エネルギー・電力を担当する新しい事業部門を設立する計画を発表した。新部門は2016年9月1日に業務を開始する予定。太陽光エネルギーなどの再生可能エネルギーは天候などにより発電量に波があるため、再生可能エネルギー事業の拡大には蓄電技術が重要になる。
サフトにとっては、トタルから技術、生産、営業、財務面のサポートを受けて開発を加速できる利点がある。