EU統計局ユーロスタットが5月31日発表した同月の消費者物価統計(速報値)によると、ユーロ圏のインフレ率は前年同月比マイナス0.1%だった。インフレ率がマイナスとなるのは2カ月連続。下げ幅は前月の0.2%から縮小したものの、デフレ懸念が続いている。
ユーロ圏のインフレ率は13年2月から、欧州中央銀行(ECB)が目標とする2%前後を割り込んでいる。その主因となっているエネルギーは、このところ原油価格が上昇に転じているものの、5月もマイナス8.1%となり、大幅に下落した。工業製品は0.5%、サービスは1%の幅で上昇した。
価格変動が激しいエネルギー、食品・アルコール・たばこを除いた基礎インフレ率は0.8%で、前月を0.1ポイント上回った。