自動車大手の独ダイムラーがロシアに乗用車工場を建設する計画だ。経済紙『ハンデルスブラット』が15日報じたもので、広報担当者は同紙に対し、現地当局と交渉している事実を認めた。現地生産により関税コストを削減するとともに、公用車などとして採用されるための条件をクリアする。同社は商用車を現地生産しているものの、乗用車は手がけていない。
同紙によると、工場をモスクワ周辺に建設する方向で交渉を進めている。同工場は生産能力が年3万台。セミノックダウン方式でSUVを生産するという。
ロシア政府は公共調達で自国製品を優先する政策を取っている。このため公用車や国営企業の社用車には国内で生産した車両しか採用されない。ダイムラーは2014年の公用車入札に参加できなかった苦い経験を持つ。