ハンガリー政府とEBRD、エルステ子会社に共同出資

ハンガリー政府と欧州復興開発銀行(EBRD)は20日、オーストリア大手銀行エルステ・グループのハンガリー子会社への資本参加に関する契約に調印した。エルステが増資を実施した後に、それぞれ株式15%を389億フォリント(約1億2,000万ユーロ)で取得する。

ハンガリー政府は国営投資会社コルヴィヌスを通じて株式を取得する。今秋に手続きが完了する見通しだ。今回の取得分にはエルステ・グループに随時売り戻す権利が約束されており、EBRDは買収後5年から9年の間に同権利を行使することができる。

ハンガリー政府とEBRDは昨年2月、ハンガリーの金融システム底上げに向けて、エルステ・グループと同子会社への資本参加で覚書を交わした。エルステによる子会社の増資は国内での融資拡大を視野に入れたもので、ハンガリー事業に長期的に取り組む方針に沿ったものだ。

政府は銀行業界の業況回復により経済成長をテコ入れする戦略で、これまで銀行に大きな負担となっていた銀行税を年初に引き下げるなど、業界支援策を打ち出している。(1HUF=0.38JPY)

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