カナダ小売大手のハドソンズ・ベイ(HBC)がドイツに都市型アウトレット「サックス・オフ・5TH」を開設する。同社は昨年、独デパート大手カウフホーフを買収。オランダでも2年以内にデパート20店舗の開店を計画しており、欧州事業を迅速に拡大していく考えだ。ジェラルド・ストーチ最高経営責任者(CEO)が6月30日に明らかにした。
サックス・オフ・5THは高級ブランドの売れ残り品などを最大70%引きで販売するアウトレット。ドイツのアウトレットが一般的に郊外にあるとは異なり、都市中心部に店舗を構えるのが特徴だ。ストーチCEOは「(サックス・オフ・5TH)のコンセプトはドイツの買い物客のメンタリティにぴったり合致している。高い品質の製品を低価格で入手できるわけだからね」と述べ、成功に自信を示した。
まずは独旗艦店をデュッセルドルフに開設する。ハインリッヒハイネ広場にあるカウフホーフの傘下デパート「カルシュハウス」を閉店しサックス・オフ・5THが利用。来年夏から営業を開始する。フランクフルト、シュツットガルト、ハイデルベルク、ヴィースバーデンの計4都市にも出店する計画で、中期的にはドイツで約40店舗を展開する計画だ。
フランクフルトなどではカウフホーフ傘下のスポーツ用品販売チェーン「スポーツアリーナ」の店舗をサックス・オフ・5TH用に改める。スポーツアリーナは約2年後に廃止し、スポーツ用品販売事業をカウフホーフ本体に吸収する。