ポーランドのヤツキェヴィチ財務相は先ごろ、外資系銀行による同国子会社の売却に関連し、政府が動向を注視するとともに買収に強い関心を持っていることを明らかにした。同国では墺ライファイゼンバンク・インターナショナル(RBI)に続き、伊ウニクレディトも子会社売却の動きをみせている。
同国の銀行業界は総資産価値の60%を外資系銀行が占有している。この現状に対し、政府は内資優位に再編して業界の「再ポーランド化」を目指す方針であることを明確にしている。
ヤツキェヴィチ財務相は、政府が筆頭株主である保険会社PZU(保有シェア34.19%)やPKO銀行(同29.43%)を通して買収を進める可能性があることを示唆している。
同国の外資系銀行を巡っては、6月半ば、PKO銀がRBI子会社のポルバンク買収を検討しているとの消息筋の情報が流れた。23日付け現地日刊紙『プルス・ビズネス』は、新たにウニクレディトも子会社バンク・ペカオの売却を検討しており、すでに政府と連絡を取っていると報じている。