モンサントがBASFの農業化学部門買収も

種子大手の米モンサントが独BASFの農業化学部門を買収する方向で交渉しているとの観測が浮上している。モンサントに対しては独バイエルが買収提案を行っており、モンサントはこれと並行する形でBASFと交渉しているもようだ。ブルームバーグ通信が消息筋の情報として13日報じた。モンサントとBASFは報道内容へのコメントをともに控えている。

同通信によると、モンサントは事業規模の拡大に向けて様々な取引の可能性を模索しており、BASFの当該事業買収はその1つという。BASFから農業化学部門を取得し、その見返りに自社の新株を提供する方向。

モンサントに対してはライフサイエンス大手のバイエルが最大620億ドル(550億ユーロ強)で買収することを5月に提案した。モンサントはこれに対し、同社の企業価値を過小評価しているうえ、財務・規制上のリスクも十分に考慮していないとして、受け入れ拒否の意向を表明した。バイエルによる買収そのものは拒否しておらず、バイエルが買収条件を改善すれば応じる可能性はあるものの、両社の交渉はその後、停滞しているもようだ。

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