自動車大手の独フォルクスワーゲン(VW)は7月26日、VWグループのディーゼル車の排ガス不正操作問題に絡んで、当該車両を保有する米国の顧客の代表(原告運営委員会=PSC)と結んだ和解案を現地の裁判所が暫定的に承認したと発表した。
VWは6月下旬、同問題で、2リットルTDIエンジン搭載のディーゼル車を保有する米国の顧客、および当局と和解。総額150億ドルを支払うことを取り決めた。裁判所は和解内容が米国法に抵触していないかを審査していた。
和解の対象となるのは2009年から15年にかけて生産されたVWとアウディの車両およそ47万5,000台。VWは顧客に対し1台当たり5,100~1万ユーロの補償金を支払うほか、顧客に対し(1)車両を修理して米環境基準を順守できるようにする(2)車両を買い取る――のどちらかを選択することを提案する。
顧客は45日以内に態度を決定。受け入れを拒否する場合は、単独で訴訟を行うことになる。同裁判所は顧客決定期間の終了後に和解案を正式承認。VWは補償と修理/買い取りを開始する。