VW工場で大規模な操短、サプライヤーの部品供給拒否で

自動車大手の独フォルクスワーゲン(VW)が大規模な操業短縮を余儀なくされている。取引先のサプライヤーが部品供給を停止したためで、中型車「パサート」を手がけるエムデン工場では17日、従業員8,000人に操短を適用。メディア報道によると、ヴォルフスブルク、カッセル、ツヴィッカウの3工場でも操短が計画されており、2万人以上が影響を受ける見通しだ。

部品供給を停止したのは独複合企業プレヴェント・グループの自動車部品子会社カー・トリムとESアウトモビルグスの2社。ブラウンシュヴァイク地方裁判所によると、同2社は失敗に終わったプロジェクトをめぐってVWと争っており、これを理由に部品供給を停止した。これに対しVWは供給停止の差し止めを求める仮処分を裁判所に申請し、同地裁から承認されたものの、ESアウトモビルグスはすでに高等裁判所に抗告。カー・トリムも抗告できることから、両社は当面、供給拒否を続ける可能性がある。

カー・トリムはVWにシートカバー、ESアウトモビルグスは変速装置向け鋳造部品をそれぞれ供給している。

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