ドイツのアレクサンダー・ドブリント交通相は24日、カーシェアリングの普及促進に向けた法原案を国内16州と関連業界団体に送付した。カーシェアは環境に優しく、市内交通の緩和にもつながるとみており、優遇先を通して利用を後押しする考えだ。業界団体の意見を聴取したうえで法案を作成し、連邦議会(下院)と連邦参議院(上院)で可決。欧州連合(EU)欧州委員会の承認も得たうえで、来年の施行を目指す。
カーシェア車両専用の駐車スペースを確保し、駐車料金を無料とすることを法原案に盛り込んだ。欧州排ガス基準「ユーロ5」「ユーロ6」に対応した環境性能の高い車両を同優遇策の適用対象とする。
独自動車工業会(VDA)は法原案に賛成の意向を示した。カーシェアの利用が広がっても乗用車の国内販売が落ち込むことはないとみている。カーシェア用車両は一般的にマイカーよりも利用期間が短く、買い替えのスピードが速いという事情があるためだ。