7月輸出10%減少、リーマンショック来の下落幅に

ドイツ連邦統計局が9日発表した7月の輸出高(暫定値)は前年同月比10.0%減の964億ユーロと大きく落ち込んだ。下落幅は米銀リーマン・ブラザーズの経営破綻に端を発した世界的な金融・経済危機の最中にあった2009年以降で最大。世界経済低迷のほか、今年は夏季休業を7月に設定する工場が多かったことが響いた格好だ。同月は製造業の生産高も前月比で実質2.3%減と振るわなかった。

輸出はすべての仕向け先地域で減少した。特に欧州連合(EU)域外は13.8%減の401億ユーロと減少幅が大きい。ユーロ加盟国は6.0%減の355億ユーロ、EUのユーロ非加盟国は8.8%減の208億ユーロだった。

輸入高は769億ユーロで、6.5%減少した。EU域外からが10.1%減の256億ユーロに後退。ユーロ加盟国は4.4%減の354億ユーロ、EUのユーロ非加盟国は4.8%減の159億ユーロだった。

貿易収支の黒字幅は195億ユーロで、前年同月から21.4%減少。経常黒字は26.8%減って186億ユーロとなった。

1〜7月の輸出高は6,993億ユーロで、前年同期を0.3%下回った。EU域外向けが3.2%減少し、足を引っ張った格好だ。同輸入高は0.7%減の5,494億ユーロで、貿易黒字は1.1%増の1,499億ユーロに拡大。経常黒字は9.9%増えて1,562億ユーロとなった。

上部へスクロール