ONE Rheinmetall

独軍需・自動車部品大手のラインメタルがこのほど発表した戦略プログラム。軍需部門と自動車部品事業の連携を強化し、外部にもハイテク企業グループとしてのイメージを強く打ち出していく。

ラインメタルは、売上高(2015年:52億ユーロ)の約半分を自動車部品部門が占めるものの、一般には軍需企業であるとのイメージが強い。今回の措置により、このようなイメージを払拭する。

具体的には、ラインメタル・グループを上位ブランドに位置づけ、傘下にラインメタル・ディフェンスとラインメタル・オートモーティブを置く構造とする。

軍需部門はこれまでもラインメタル・ディフェンスとして事業展開してきたが、自動車部門は従来のKSPGからラインメタル・オートモーティブに変更する。

自動車部門の各ブランド(コルベンシュミット、ピーアブルク、モーターサービス)は引き続き存続するが、ラインメタル・オートモーティブのロゴを補足して、ラインメタル・グループ傘下の自動車事業であるというメッセージを視覚的にも発信していく。

また、内部的にも両部門の連携を強化する。例えば、軍需部門のセキュリティ技術を自動車用ソフトウエアのハッカー対策に活用したり、自動車部門の3Dプリンタによるプロトタイプ製造や生産の自動化技術、高い精度の生産技術を軍需部門に応用するといった取り組みを進めていく。

ラインメタル・グループは、約2万3,000人の従業員を抱えており、世界に約80カ所の生産拠点を持つ。

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