ドイツ連邦統計局が20日発表した9月の生産者物価指数は前年同月比1.4%減となり、これまでに引き続き落ち込んだものの、下げ幅は前月の同1.6%から0.2ポイント縮小した。物価の最大の押し下げ要因であるエネルギーの下落幅が狭まっていることが大きく、直近のピークである4月に比べると生産者物価の低下率は1.7ポイントも縮まった。エネルギーを除いた同物価は0.1%減だった。
エネルギー価格は5.2%下落した。下げ幅は天然ガスで最も大きく12.2%を記録。産業向けは15.5%に達した。石油製品は4.5%減で、下げ幅は2カ月連続で1ケタ台にとどまった(前月は同8.9%減)。軽油とガソリンはそれぞれ4.4%減、3.5%減。重油は18.6%上昇した。電力は2.3%下がったものの、特別契約顧客向けは0.7%、消費者向けは1.4%の幅でそれぞれ高くなった。
中間財は1.2%低下した。穀物粉(5.8%減)、飼料(5.4%減)で下落幅が大きく、化学基礎原料と金属もそれぞれ3.9%、2.5%低下。圧延鋼は3.9%、アルミニウムは10.4%落ち込んだ。
非耐久消費財は0.7%上昇した。食料品は1.0%増で、バターは18.7%高くなった。豚肉は9.7%増、砂糖は5.2%増。牛乳は7.1%低下し、牛肉も2.4%落ち込んだ。
耐久消費財と投資財はそれぞれ1.2%、0.6%上昇した。
生産者物価指数は前月比では0.2%減となり、2カ月連続で下落した。エネルギーが0.8%減となり足を引っ張った格好で、エネルギーを除いたベースでは0.1%上昇した。中間財と投資財、耐久消費財は横ばいで、非耐久消費財は0.3%増だった。