ツークンフト・ベンチャーズ

独自動車部品大手のZFフリードリヒスハーフェンが10月17日に設立を発表したベンチャーキャピタル子会社。技術系企業への出資を目的とする。

新会社は、ZFの本社のあるフリードリヒスハーフェンに拠点を置き、2016年9月に業務を開始した。

ZFの将来戦略や競争力を高める上で重要な技術分野における新興企業やすでに市場地位を確立している小規模企業などに出資し、技術開発を加速する。

ツークンフト・ベンチャーズのトーステン・ゴレフスキー社長は投資方針について、ZFの資本注入により、投資先の企業とZFの技術開発を加速することが目的であり、予算は決まっていない、と説明する。好機があれば大型投資もあり得るとし、出資後も経営責任は投資先の企業に委ねる、としている。

地理的な限定もなく、米国のシリコンバレーから、アジア、イスラエル、ベルリン、欧州など、世界全体を対象としている。

ドイツの自動車業界ではベンチャーキャピタル子会社を持つ企業がこれまでもあり、自動車部品大手のボッシュは2007年にロバート・ボッシュ・ベンチャーキャピタルを設立した。

高級車大手のBMWはBMWアイベンチャーズ(BMW i Ventures)、アウディはアウディ・エレクトロニクス・ベンチャーを通して新興企業などに出資している。

独業界紙『オートモビルボッヘ』紙によると、フォルクスワーゲン(VW)もベンチャーキャピタルの設立を検討したが、現在も引き続きM&Aチームが投資事業を担当しているという。

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