伊ウニクレディト、ネット銀子会社の株式20%売却

イタリア最大手銀行のウニクレディトは13日、傘下の伊ネット銀行フィネスコ・バンクの株式20%を売却したと発表した。財務改善に向けた資本増強計画の一部となるもので、5億5,200万ユーロを調達した。

ウニクレディトは業績不振で財務が悪化し、EUの欧州銀行監督機構(EBA)が域内主要銀行を対象に実施した2016年のストレステスト(健全性審査)で、低い評価が下された。こうした状況を受けて、7月にフェデリコ・ギッツォーニ最高経営責任者(CEO)が辞任し、ジャンピエール・ムスティ氏がCEOに就任。新CEOは資産売却による増資を進める方針を打ち出している。

同行は7月にフィネスコの株式10%を3億2,800万ユーロで売却したばかり。これに続いて今回は約1億2,100万株を機関投資家に売却した。これによってウニクレディトのフィネスコに対する持ち株比率は35%に低下したが、中核的自己資本比率は0.12ポイント改善する。

1株当たりの売却額は前営業日の終値を5%下回る水準。7月の売却時は5.4ユーロだったが、フィネスコの株価下落により、これと比べて安値での売却を迫られた。

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