ポーランドのバス製造大手ソラリスは7日、ラトビアのリガ市交通局(Rigas Satiksme)から燃料電池をレンジエクステンダー(航続距離延長装置)として搭載した低床式トローリーバスを10台受注したと発表した。2017年末から2018年初頭にかけて最初のバスを出荷し、残りを2018年内に出荷する予定。今回の契約には、燃料電池を搭載した新モデルの電気バス10台を追加調達できるオプション条項が含まれている。
トローリーバスは車載電気モーターを架線から供給される電力で動かす。燃料電池をレンジエクステンダーとして搭載したトローリーバスでは、電力を供給するための架線が整備されていない地域にも運行範囲を広げることができる。
今回の契約は2016年10月11日に締結した。最初に出荷するトローリーバス10台は、第3世代の「ウルビーノ」をベースに開発した全長18.75メートルの「トロリーノ」で、ポーランドのメドコムが製造したトラクションモーターを搭載する。
オプション条項では、新しいデザインの電気バス「ウルビーノ12エレクトリック」を出荷する。リガ市交通局は、予算確保が可能かどうかを見極めた上で追加調達の可否を決定する予定。
ソラリスは、ラトビア市場に2001年から進出しており、これまでに400台を超える車両を出荷した実績を持つ。うち約350台が首都リガで運行されている。また、トローリーバスは同社がリガに出荷した車両のうち約3分の1を占めている。