米自動車部品大手のデーナは18日、伊同業のブレビニ・グループから、パワートランスミッション(伝動装置)およびフルードパワー(流体動力)事業を買収すると発表した。差し当たり、当該事業の資本の80%を取得し、オプションとして2020年までに残り20%も取得できることで合意した。取引は、当局の認可を経て、2017年初めに完了する予定。
デーナはブレビニの事業買収により、建設、鉱業、資材運搬機器(マテリアル・ハンドリング)などのオフハイウェイ機器関連事業やハイブリッドおよび電気駆動技術関連事業を強化する。今回買収する事業を100%取得した場合の企業価値は、約1億ユーロの純負債を含め、3億2,500万ユーロとなる。
ブレビニ・グループは1960年設立の非公開企業で、従業員数は約2,300人。今回の買収対象となる事業の2015年の売上高は3億8,800万ユーロだった。
デーナが買収するブレビニの事業所では、遊星ギヤボックス、油圧ポンプ、モーター、バルブ、先進電子制御システムなどを生産している。ブレビニのシリンダギアや遊星ハブギヤにおけるノウハウは、デーナのスパイラル・ベベル・ギヤ(曲がり歯傘歯車)やハイポイドギヤとの補完効果があるという。