独電線大手のレオニは16日、2016年第3四半期(7‐9月期)の営業損益(EBIT)が1,270万ユーロの赤字となったと発表した。前年同期は2,980万ユーロの黒字だった。8月に発覚した詐欺被害とワイヤリングシステム部門(WSD)のリストラコストが減益の主因。売上高は前年同期比3.6%減の10億7,150万ユーロ。最終損益も2,440万ユーロの赤字となり、前年同期の1,570万ユーロの黒字から大きく落ち込んだ。
同社は8月、書類や身分の偽装などによって総額約4,000万ユーロが国外口座に不正に送金されたと発表。巨額の詐欺事件が明るみになった。捜査は現在も進行中で、年内の事件解明は困難と見られている。
ワイヤリングシステム部門(WSD)のリストラコストは1~9月期で2,210万ユーロとなり、利益を押し下げた。同社は2016年通期の事業再建コストとして3,000万ユーロを見込んでおり、2017年も最大1,000万ユーロの負担が生じるとの見通しを示している。