伊エネル、ブラジル送配電会社を買収

伊電力最大手のエネルは11月30日、ブラジル国営電力会社エレトロブラス傘下の送配電会社セルグ・ディストリブイソンを買収すると発表した。株式94.8%を21億8,700万レアル(約717億円)で取得する。これによってエネルはブラジルの事業基盤を一段と強化する。

セルグはゴイアス州で送配電事業を展開する企業。ブラジル政府はエレトロブラスの債務削減のため、同社の資産売却を進めており、その一環としてセルグの民営化を決めた。エネルは民営化入札に唯一応札し、政府が設定した最低価格を28%上回る額で落札した。2017年1~3月期の買収手続き完了を見込む。

エネルは大きな成長が見込める南米市場に積極的に進出しており、同市場が収益の25%を占めている。すでにブラジルでは発電、送配電事業を手がけ、顧客との契約は700万件に上る。セルグの買収によって、同件数は1,000万件に拡大する。

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