欧州自動車工業会(ACEA)は1月17日、欧州連合(EU)(マルタを除く27カ国)の2016年通期の新車販売(登録)台数が1,464万1,356台となり、前年に比べ6.8%増加したと発表した。販売増加は3年連続。12月単月では前年同月比3.0%増の114万3,653台だった。
16年通期の販売を地域別にみると、全体に販売が堅調で、主要市場ではイタリア(15.8%増)とスペイン(10.9%増)が2ケタ増、フランス(5.1%増)、ドイツ(4.5%増)、英国(2.3%増)も前年を上回った。
ACEAは16年の市場動向について、英国が国民投票でEU離脱を決めるなど、政治の不安定や経済的な不確実性が高まった中も、消費者の信頼感は堅調だった、とコメントしている。
2016年12月単月の主要市場の販売は、イタリア(13.1%増)、スペイン(9.3%増)の伸び幅が大きく、フランス(5.8%増)、ドイツ(3.7%増)も前年同月に比べ増加した。英国は1.1%の減少だった。
■ ルノー・グループ、PSA抜いて2位に
欧州における16年通期のメーカー別販売は、最大手のフォルクスワーゲン(VW)グループが前年比3.5%増の349万8,049台を確保したが、VWブランド単独では0.5%減と低迷した。ルノー・グループは、12.1%増の149万6,394台と好調で、PSAグループを抜いて2位に躍進した。PSAグループは0.2%減の144万6,052台にとどまった。
日本勢は、ホンダ(20.6%増)、スズキ(13.5%増)、マツダ(13.1%増)が2ケタ増、トヨタ・グループ(7.5%増)も販売を伸ばした。三菱自(14.0%減)、日産(0.8%減)は前年実績を下回った。