特殊化学大手の独エボニック(エッセン)16日、米国の新興企業ナノテク・インダストリアル・ソリューションズ(NIS)に少数資本参加したと発表した。オイル添加剤分野で競争力を強化する狙い。出資額と出資比率は明らかにしていない。取締役会に役員1人を派遣する。
NISは2012年の設立で、ニュージャージー州アヴェネルに拠点を置く。同社の粉体技術を用いると、エンジンオイルの摩擦が大幅に低下し、エンジン効率の向上につながる。
エボニックは今回の出資によりNISの技術にアクセス。潤滑油業界向けに画期的な製品を開発する考えだ。
エボニックは自社のベンチャーキャピタルを通して将来性の高い新興企業に出資しており、これまでに欧州、米国、アジアで計10社、4ファンドに資金を投じた。