独鉄鋼大手のティッセンクルップは20日、リヒテンシュタイン北部のエッシェンに建設するステアリング技術の新しい試験・開発センターの鍬入れ式を行った。建設投資は約1,500万ユーロ、床面積は約3,000平方メートル。2019年上半期に完成する予定。エッシェンには同社のステアリング事業の本部があり、新センターには、開発、車体製造、プロトタイプ製造に関する分野を集約する。
新センターでは、電気信号でステアリングを制御するステアバイワイヤや、電気自動車関連のプロジェクトのほか、高度自動運転車向けの運転支援システム、新しい素材や材料の研究開発などを行う。音響センターでは、ステアリング・システムの静寂性能の改善に取り組む。
ティッセンクルップは、ステアリング技術の分野では、ハンガリーのブダペストにソフトウエアの開発センターを持っており、ステアリング用のソフトウエアの開発、安全性向上に向けた研究開発などを行っている。
ティッセンクルップのステアリング事業は、世界11カ国の16拠点に従業員約8,000人を抱えており、リヒテンシュタインには、約2,200人が勤務している。