ポーランド経済減速、16年成長率2.7%に

ポーランド中央統計局(GUS)が1月31日発表した2016年の国内総生産(GDP、速報値)は前年比で実質2.7%増となり、伸び率は前年を1.1ポイント下回った。成長率が3%を割ったのは3年ぶり。内需は堅調だったが、投資が落ち込み、足を引っ張った。2015年成長率は従来発表と同じ3.9%を確認した。

内需は2.8%増となり、前年実績を0.6ポイント下回った。個人消費支出は前年を0.4ポイント上回る3.6%の増加となったが、総固定資産形成(投資)が前年の6.1%増から5.5%減へと大きく落ち込んで足を引っ張った。GDPに対する総固定資本形成の比率(投資率)は18.5%で、前年の20.1%から1.6ポイント低下した。

総付加価値(GVA)は2.7%増で、前年の伸び率を1.1ポイント下回った。業界別では製造業が3.5%増(前年:6.5%増)、建設業が11.9%減(同3.8%増)、販売・修理が5.4%増(同3.7%増)、運輸・倉庫が6.4%増(同3.4%減)となった。

政府および中央銀行は今年の成長率を3.6%と予測している。一方、米格付け大手のスタンダード&プアーズ(S&P)は1月の最新予測で、従来の3.3%から3.2%へ下方修正した。

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