ドイツ連邦統計局のデータをもとに連邦経済省が6日発表した2016年12月の製造業新規受注指数は物価・季節要因・営業日数調整後の実質で前月比5.2%増となり、2年5カ月来(2014年7月以来)の大幅な伸びを記録した。投資財が9.7%増と大きく拡大して全体が押し上げられた格好。大型受注の規模は例年を大きく上回った。10~12月(第4四半期)の受注も前期(7~9月)比で実質4.3%増と好調なことから、経済省は「製造業の景気は寒候期(10~3月)に加速する」との見方を示した。
投資財の12月の新規受注をけん引したのはユーロ圏(ドイツを除く)と国内で、それぞれ19.5%、14.7%の伸びを記録した。ユーロ圏と国内は前月(11月)に大幅減となったものの、前々月(10月)は大幅に増加しており、第4四半期全体で大きな伸びを確保したことになる。ユーロ圏外の12月の受注は0.5%増だった。
中間財と消費財の12月の新規受注は振るわず、それぞれ0.6%、1.8%落ち込んだ。消費財では特にユーロ圏外が6.9%減と下落幅が大きかった。
特殊要因による統計のブレが小さい2カ月単位の比較で製造業新規受注をみると、11~12月は前期の9~10月を実質1.3%上回った。ユーロ圏と国内が各3.6%、3.2%増加。ユーロ圏外は2.4%減少した。