スペイン最大手銀行のバンコ・サンタンデールが25日発表した2016年12月通期決算の純利益は62億400万ユーロとなり、前期から4%増加した。ただ、最大の市場である英国での収益は、同国のEU離脱が決まった影響で大きく悪化した。
英国事業の純利益は14.7%減の16億8,100万ユーロ。国民投票でEU離脱が決まってから通貨ポンドが対ユーロで下落したことが大きかった。政府が銀行への課税を強化したことも響いた。それでもグループ全体では手数料収入の増加、不良債権の減少などに支えられ、増益を確保した。
サンタンデールは英国事業が最大の収益源だったが、グループの収益(税引き前ベース)に占める割合は同期に約20%まで縮小し、21%に拡大したブラジルに抜かれた。