欧州委員会は8日、自動車用バッテリーのリサイクルを手がける欧米4社がカルテルを結んでいたとして、うち3社に総額6,800万ユーロの制裁金支払いを命じたと発表した。対象となるのは英エコバット・テクノロジーズ、仏レシレックス、ベルギーのカンピーヌ。米ジョンソン・コントロールズもカルテルに関与していたが、通報して摘発に協力したことから制裁を免除された。
これらの企業は、廃棄された自動車用のリード酸バッテリーから鉛を回収し、転売する事業を展開している。欧州委は2012年、各社が仏、独、オランダ、ベルギー市場でカルテルを結び、バッテリーの仕入れ先である廃品回収業者に支払う代金を低めに調整し、不当な利益を上げていた疑いがあるとして、立ち入り調査を開始。15年に異議告知書を送付していた。
欧州委は調査の結果、ジョンソン・コントロールズを含む4社が09年から12年にかけて価格カルテルを結んでいたと認定。制裁に踏み切った。
制裁額はエコバットが3,271万2,000ユーロ、レシレックスが2,673万9,000ユーロ、カンピーヌが815万8,000ユーロとなっている。