マッピング・位置情報サービス会社の独ヒア(HERE)とパイオニア(東京都文京区)は8日、それぞれが保有する地図データの相互利用や、自動車業界など幅広い業界を対象とした高精度地図サービスや次世代位置情報サービスなどで戦略的提携を進めることで合意したと発表した。自動車だけでなく幅広い業界における、位置情報とさまざまなサービスを連携させた新ビジネスモデルの展開などを視野に入れている。
HEREとパイオニアの100%子会社であるインクリメント・ピー(以下、インクリメントP)は、それぞれが保有する地図データを既存・将来の製品およびサービスに相互利用する方針。HEREがインクリメントPの日本国内のナビゲーション地図データをグローバル地図サービスの一環として提供したり、パイオニアがHEREの地図データを海外の顧客向けの製品やサービスに活用する。両社が事業展開している市場については、今後の協力可能性を検討していく、としている。
高精度地図ソリューションにおいては、パイオニアの3D‐LiDARセンサーで収集したデータを、自動運転向けなどさまざまな領域のサービスに活用することを検討していく。
また、パイオニアの市販用センシングデバイスから収集したデータを活用した次世代位置情報サービスを構築し、2018年中に市場投入する計画。このデータが加わることで、HEREのドライバー向けリアルタイムクラウドデータサービスの情報量が充実する。