パナソニックは1日、小型店舗やプレハブ冷凍・冷蔵庫に対応した二酸化炭素(CO2)冷媒採用の冷凍機を欧州市場に投入すると発表した。環境に優しい小型CO2冷凍機の需要拡大が見込めるためで、5月から販売を開始する。
呼称出力1.6キロワット(kW)の製品を発売する。同社独自のCO2二段圧縮ロータリーコンプレッサーと冷媒回路(スプリットサイクル)を搭載。代替フロンであるHFC冷媒採用機種に比べ、年間消費電力量を約30%削減できる。
欧州では環境意識が高く、欧州連合(EU)域内ではすでに約8,700店舗でCO2機器が導入されている。ただ、大型店舗が大出力集中型のCO2ブースター式冷凍機を利用するケースが多く、小型店舗では未導入の割合が高い。
パナソニックはこれを踏まえ、小出力分散型機器の需要が拡大すると判断。小規模スーパーやガソリンスタンド併設店舗のような小型店舗、プレハブ冷凍・冷蔵倉庫向けにCO2冷凍機を提供していく。
まずはノルウェー、デンマーク、スウェーデン、ベルギーの4カ国で販売し、初年度で300台以上の導入を目指す。ドイツ・オランダなど他の国への投入も視野に入れており、2020年には欧州市場で10億円の事業規模を獲得する目標だ。