ドイツ連邦統計局が2日発表した1月の輸入物価指数は前年同月比6.0%増となり、5年8カ月来(2011年5月以来)の大きな上げ幅を記録した。エネルギーが42.3%上昇して全体を強く押し上げた格好。エネルギーを除いたベースでは上昇率が2.5%だった。
エネルギーでは原油の上げ幅が73.8%、石油製品が同45.1%に達し、電力と石炭もそれぞれ同66.1%、59.4%を記録した。天然ガスは4.0%だった。
中間財は4.9%高くなった。鉄鉱石と非鉄金属鉱石はそれぞれ82.3%、31.2%上昇。金属の上げ幅も銑鉄・鉄鋼・鉄合金で22.2%、非鉄金属で14.7%に上った。粗銅は27.3%、粗ニッケルは17.7%、アルミニウムは5.1%。肥料・窒素化合物は16.6%低下し、リグニン・セルロースも6.4%落ち込んだ。
非耐久消費財はプラス2.1%で、農産物は10.2%上昇。コーヒー生豆(+24.3%)、食用油脂(+15.5%)、豚肉(+15.1%)、牛乳・乳製品(+13.5%)も2ケタ台の上げ幅を記録した。
耐久消費財と投資財はそれぞれ0.2%、0.6%落ち込んだ。耐久消費財では娯楽家電が1.7%、投資財では電算機器が4.6%下落した。
輸入物価は昨年11月に前年同月比0.3%増となり、4年ぶりに上昇へと転換。上昇率は12月に3.5%となり、今年1月は一段と拡大した。
1月の輸入物価指数は前月比でも0.9%増と大きく上昇した。エネルギーは2.1%増で、エネルギーを除いたベースの上昇率は0.8%だった。電力の上げ幅が26.0%と特に大きかった。中間財では鉄鉱石が12.8%上昇。銑鉄・鉄鋼・鉄合金も6.7%高くなった。
1月の輸出物価指数は前年同月比が1.8%増、前月比が0.6%増だった。