双日、独大手化学品商社を買収

双日(東京都千代田区)は2月20日、ドイツの大手化学専門商社ソルバディス・ホールディング(以下、ソルバディス)の発行済み株式の100%を獲得し、完全子会社とすると発表した。同措置により、欧州における化学品事業において新たな販売基盤を確保する。今後3年を目処に欧州域内での化学品取扱高を1200億円規模に拡大する目標を掲げている。

すでに、ドイツの投資ファンドであるオーランド・マネージメント・グループ傘下の投資目的会社などの株主と株式譲渡契約を締結した。当該取引の成立には、当局の認可が必要となる。

ソルバディスはメタノール、硫酸、硫黄などの基礎化学品の販売に強みを持つ。従業員数は140人。ドイツ国内の他、ベルギーのアントワープ、オランダのロッテルダムなどに拠点を持つ。

双日グループはアジア地域で年100万トンのメタノールを生産・販売している。ソルバディスのメタノールの取扱数量(年100万トン以上)を合わせるとの取扱数量は2倍の200トンに拡大する。メタノールは、塗料やプラスチック、接着剤、医薬品などの基礎原料として使われている。

双日グループは今後、同社がアジアや南北アメリカ大陸で強みを持つ機能化学製品をソルバディスの販売網を通して販売していく方針も示している。

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