バイエル―コベストロ株を売却、出資比率53%に―

製薬・化学大手の独バイエル(レバークーゼン)は2月28日夜、法的に分離した素材子会社コベストロの株式10.9%を迅速ブックビルディング(ABB)方式で機関投資家に売却したと発表した。コベストロは現在、業績が好調で株価が上昇していることから、売り時と判断したもようだ。

今回のコベストロ株売却により、バイエルの出資比率は64.2%から53.3%へと低下した。売却益は約15億ユーロで、同社は債務の圧縮に充てるとしている。米農業化学大手モンサントを最大660億ドルで買収する計画のため、財務の強化は大きな課題となっている。中期的にはコベストロ株をすべて売却し資本撤退する方針だ。

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