高級車大手の独BMWが9日発表した2016年12月期決算の営業利益(EBIT)は93億8,600万ユーロとなり、過去最高となった前期を2.2%下回った。技術開発や新モデル投入に向けたコストが響いた格好。売上高と純利益はこれまでに引き続き過去最高を更新し、それぞれ2.2%増の941億6,300万ユーロ、8.0%増の69億1,000万ユーロを記録した。
乗用車部門のEBITは76億9,500万ユーロで、前期実績を1.8%下回った。自動車業界では環境対応車や自動運転技術、コネクテッドカー分野での技術開発の加速が営業利益の圧迫要因となっており、競合ダイムラーの乗用車部門(メルセデスベンツ・カーズ)も売上高営業利益率(EBITベース)が前期の9.5%から9.1%へと低下した。ただ、BMW乗用車部門の同利益率は8.9%(前期9.2%)で、メルセデスベンツ・カーズを2期連続で下回った。今年は「5シリーズ」や「ミニ・カントリーマン」の新モデル投入により利益率を引き上げたい考えだ。