独ダイムラー、米チャージポイントに資本参加

独自動車大手のダイムラーは2日、電気自動車の充電インフラ企業である米チャージポイント(カリフォルニア州キャンベル)に資本参加したと発表した。また、チャージポイントの取締役会に1名を派遣する。今回の出資は、チャージポイントがこのほど実施した8,200万米ドルの資金調達ラウンドを通したもので、チャージポイントは当該資金を欧州の充電インフラ整備に投入する。

今回の資金調達ラウンドには複数の投資家が参加しており、ダイムラーは主導的役割を担うリードインベスターを務めた。メディア報道によると、チャージポイントは欧州事業の拠点をドイツに置く計画。ただ、具体的な所在地は未定で、欧州の充電インフラ整備を開始する時期や地域も今後決定するもよう。ただ、チャージポイントのロマーノ社長は、出来る限り早くインフラ整備に着手する方針を示しているという。

ダイムラーは、チャージポイントの取締役会に、乗用車部門メルセデス・ベンツ・カーズの新しい経営戦略「CASE」の責任者であるアクセル・ハリーズ氏を送り込む。CASEでは、「接続性(Connected)」、「自動運転(Autonomous)」、「シェアリング及びサービス(Shared & Service)」、「電気駆動(Electric Drive)」の現在の自動車業界を取り巻く4つのトレンドに重点を置いている。

チャージポイントは、電気自動車用の充電インフラ(ハードウエア)の開発・生産に加え、支払いシステムや携帯端末向けのアプリなどクラウドベースのサービスも提供している。北米に3万3,000を超える充電スポットを展開しており、法人、公共機関、個人向けにサービスを提供している。米検索エンジン大手グーグルや米ソフトウエア大手のマイクロソフトなどを顧客に持つ。

ダイムラーによると、チャージポイントは欧州では、コンバインドチャージングシステム(CCS)式の充電インフラを整備する。

今回のチャージポイントの資金調達には、同社にすでに出資している独高級車大手BMWのベンチャーキャピタル子会社BMWアイベンチャーズも参加した。

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