ドイツのアンゲラ・メルケル首相は3月14日に米ワシントンでドナルド・トランプ大統領と初めての会談を予定していたが、米東部が積雪に見舞われたため、当該予定を17日に延期した。
メディア報道によると、今回の訪米には、自動車大手のBMWのハラルド・クリューガー社長と電機大手シーメンスのジョー・ケーザー社長が同行するもよう。BMWとシーメンスの両社は米国に工場を持ち、同国における雇用創出に寄与していることから、事業家であったトランプ大統領との会談で良好な雰囲気を構築できると期待されている。
トランプ大統領とホワイトハウス内で貿易政策を統括する国家通商会議のトップであるピーター・ナバロ氏は、ドイツが巨額の対米貿易黒字を計上しており、米国の雇用を脅かしていると批判。ユーロの為替相場を通して、米国を犠牲にして貿易上の不当な利益を得ていると主張している。
■ クリューガー社長、訪米もトンボ返り
独経済紙『ハンデルスブラット』によると、BMWのクリューガー社長は日程変更を受けて、米国に到着後すぐに社用機でドイツに帰国し、通常業務に戻った。天候が改善すれば、政府専用機で再び米国に向かい17日の会談に出席する予定という。