政府系金融機関のドイツ復興金融公庫(KfW)は3月29日の決算発表で、2月末に総額76億ユーロを商業銀行4行に誤って送金するトラブルがあったことを明らかにした。当初、誤送金は最大60億ユーロ程度とされていたが、実際はもっと大きかったことになる。KfWは2008年にも経営破綻した直後の米証券大手リーマン・ブラザーズに誤って54億ユーロを送金する失態があった。原因はコンピューターのプログラミンミスによるものだとしているが、再度の送金ミスでKfWのイメージダウンは避けられない。連邦財務省はKfWに対して原因の徹底解明と対策を求めている。
今回の誤送金はすべて返還されており、損失は金利負担や処理経費など2万5,000ユーロにとどまるという。