独RWE、ハンガリー褐炭発電からの撤退を検討

独エネルギー大手のRWEが、ハンガリーの褐炭火力発電事業からの撤退を検討している。同社の広報担当者が5日、ロイター通信に明らかにしたもので、事業売却を含めてあらゆる選択肢を検討しているという。

RWEはハンガリー最大の石炭火力発電所であるマトラ発電所の出資シェア50.9%を保有する。同発電所は年間発電量が国内第2位の900メガワットで、2016年の売上高は約3億1,600万ユーロ。発電所と褐炭採掘場を合わせた従業員数は約2,000人に上る。

RWEはドイツ国内では2050年ごろまで褐炭火力発電事業を継続する方針だ。ただ、電力卸売価格下落を受けて採算性の見直しを迫られ、すでに一部の発電所を閉鎖している。昨年は56億ユーロの赤字を計上した。

ハンガリーの複数メディアの報道によると、同国電力公社MVMやチェコ国営電力CEZなどがマトラ褐炭火力発電所に興味を示しており、今後2カ月以内に買収案を提示するとの観測が浮上している。

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