Ifo経済研究所が24日発表した4月のドイツ企業景況感指数(2005年=100)は前月を0.5ポイント上回る112.9となり、3カ月連続で上昇した。現状判断が良好で全体が押し上げられた格好。Ifoのクレメンス・フュスト所長は「ドイツ経済は力強く成長している」との見方を示した。
現状判断指数は121.1となり、前月を1.6ポイント上回った。同指数の改善は8カ月連続。今後6カ月の見通しを示す期待指数は0.5ポイント減の105.2となり、3カ月ぶりに落ち込んだ。
部門別でみると、製造業は現状判断がこれまでに引き続き改善したものの、期待指数が大幅増となった前月の反動で低下。現状判断と期待指数を合わせた全体でもやや落ち込んだ。ただ、工場稼働率は長年の平均(83.6)を上回る86.0%に上っており、生産高は拡大基調が続く見通しだ。景況感は特に電機業界で明るい。
卸売業では景況感が2カ月ぶりに改善した。現状判断指数が1991年以降で最高となったことが大きく、期待指数はやや悪化した。小売業では現状判断と期待指数がともに大幅増となった。
建設業では現状判断がドイツ統一後の最高を更新。期待指数は高水準となった前月とほぼ同水準を保った。受注残は極めて高い水準にある。