ASMLとツァイスがニコンを逆提訴

半導体露光装置の世界最大手メーカーである蘭ASMLと、ASMLに光学部品を供給する独カール・ツァイスは4月28日、ニコンに特許を侵害されているとして日本で提訴したことを明らかにした。両社はニコンから特許侵害訴訟を起こされたことから、これに対抗するために逆提訴に踏み切った格好だ。米国でも裁判を起こすとしている。

ニコンは24日、ASMLとツァイスが半導体露光装置に関するニコンの特許を無断で使用しているとして日蘭独の3カ国で提訴したことを明らかにした。当該製品の流通・販売の差し止めと損害賠償の支払いを要求している。

争いの対象となっているのはニコンとASML/ツァイスが04年に締結したクロスライセンス契約のうち、09年12月末で使用権が失効した特許。ASML/ツァイスは09年末で使用権がなくなったニコンの特許技術を10年以降も使用して製品を製造・販売していることから、ニコンは新たなライセンス契約の締結に向けて交渉したが、合意に至らなかったため裁判に踏み切った。

ASMLとツァイスはこれを受けて今回、半導体製造装置、フラットパネルディスプレー(FPD)製造装置、デジタルカメラの分野でニコンが計10件以上の特許を侵害しているとして逆提訴を行った。ASMLとツァイスはそれぞれ単独および共同で裁判を起こしており、ツァイスはFPD製造装置分野では提訴していない。

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