独自動車部品大手のボッシュは5月2日、スターターモーターや発電機を生産する子会社ロバート・ボッシュ・スターター・モーターズ・ジェネレーターズ・ホールディングス(SG)を中国の自動車部品会社である鄭州煤礦機械集団(ZMJ)と投資会社のチャイナ・ルネッサンス・キャピタル・インベストメント(CRCI)のコンソーシアムに売却すると発表した。同日、買収契約に署名した。
ZMJが香港の証券取引所に報告したところによると、買収価格は5億4,500万ユーロ。SGの全ての子会社が対象に含まれており、世界14カ国の従業員約7,000人が影響を受ける。なお、SGの本社は今後もドイツのシュツットガルトに残る。また、SGのドイツ国内の従業員は特例規約により、中国企業の傘下に入ることに同意するか、ボッシュに残るかを選択することができる。
SGは赤字が続いていたため、ボッシュは2015年に、提携や売却の可能性を検討する意向を発表していた。SGは主に欧州で事業を展開しているが、事業規模が小さすぎるため、業績の改善には、アメリカやアジアで事業を拡大する必要があるとみられていた。ただ、ボッシュによると、2015年以降は売上高で10億ユーロ以上を確保し、黒字転換しているという。