独化学工業会(VCI)は10日、同国化学・製薬業界の今年の売上高予測を前年比3.5%増の1,912億ユーロとし、従来予測(同1.5%増の1,857億ユーロ)から大幅に引き上げた。上方修正は2度目。第1四半期(1〜3月)の業績が好調だったことを踏まえたもので、生産成長率を従来予測の0.5%から1%に引き上げ、出荷価格の上げ幅も同1%から2.5%へと上方修正した。
第1四半期の業界売上高は前期比3.5%増の470億ユーロに拡大した。国内では製造業、建設業からの需要が強く、国外も欧州のほか、アジア、北米向けの輸出が伸びた。VCIのクルト・ボック会長は「業界の景況感は良好だ」と述べた。
売上高が大きく増えたのは、生産高が2.1%上昇し、出荷価格も2.2%高くなったためだ。工場稼働率は前期(前年10〜12月)の平均84.9%から87.7%へと2.8ポイント上昇した。