電機大手の独シーメンス(ミュンヘン)は8日、これまで50あった研究分野のなかから14分野を重点強化する方針を明らかにした。ローラント・ブッシュ取締役(技術・戦略担当)は競争力を強化するうえで「シーメンスが失敗を許されない」分野だとしている。予算を有効活用するとともに、重要な技術トレンドを見落とさないようにすることが狙いだ。
同社はこれまで、それぞれの事業部門で研究分野を選定してきた。この方式では大きな視野で技術トレンドをみることができず、重要な分野で後手に回るリスクが高いことから、俯瞰的に上から14の重点分野を決定した。
こられの研究分野にはそれぞれ統括責任者を任命。統括責任者は大学など外部機関との共同作業を調整しながら、各事業部門を横断する形で研究プロジェクトを管理していく。
重点分野には人工知能、サイバーセキュリティ、自律ロボット、蓄電技術、ソフトソリューション、デジタルシミュレーションなどが選定された。