業務用の不動産を探す銀行の動きがフランクフルトで活発化している。英国の欧州連合(EU)離脱を見据えたもので、米不動産サービス大手CBREの独市場担当者は、「昨年はメディアが報道しただけで具体的な動きはなかったが、状況は今年第1四半期に完全に変わった」と明言した。地元紙『フランクフルター・アルゲマイネ』が不動産関係者への取材をもとに報じた。
大手銀行を中心に不動産探しが本格化しているもようだ。大手銀は従業員数が多いことから、面積の広い事務所を必要とするうえ、オフィスの外見とITなどの技術的な設備、立地に関して最高条件の物件を求めるためだ。そうした物件は数に限りがあることから、仮押さえする銀行もあるという。
事業規模が比較的小さい銀行は現在、様子見の状態で、不動産の物色に乗り出していない。必要とするオフィスの面積が小さく、急いで物件を押さえる状況に置かれていないためだ。