ユナイテッド・インターネット―競合買収で合意―

独電気通信サービス大手のユナイテッド・インターネット(モンタバウアー)は12日、独仮想移動体通信事業者(MVNO)ドリリッシュを買収することで両社の経営陣が合意したと発表した。シナジー効果を引き出す考えで、買収が実現すると国内市場でドイツテレコム、ボーダフォン、テレフォニカ・ドイチュラントに次ぐ4位の地位を獲得する。

株式公開買い付け(TOB)でドリリッシュを買収すると同時に、完全子会社1&1テレコミュニケーションをドリリッシュと合併させる。取引成立後はドリリッシュ株を少なくとも72.7%保有することになる。取引の成立にはドリリッシュ株主と連邦カルテル庁の承認が必要で、両社経営陣は年末の取引完了を見込んでいる。

ドリリッシュはテレフォニカ・ドイチュラントが持つ通信網の30%を2030年まで使用する権利を持っている。ユナイテッド・インターネットはドリリッシュを傘下に収めることで同通信網を確保。また、ドリリッシュが都市中心部に持つショップを利用できるようになる。

シナジー効果は18年から引き出せる見通しで、20年には年1億5,000万ユーロ、25年には同2億5,000万ユーロに達すると試算している。

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