独フォルクスワーゲン(VW)傘下の高級車大手アウディは18日の株主総会で、今後のモデル戦略などを発表した。2018年半ばまでに中核となる既存の5つのシリーズのモデルを大幅に刷新するほか、2019年までにSUVモデルの「Q」シリーズに「Q8」と「Q4」の2モデルを追加する計画。また、2020年までに新たに電気自動車3モデルを市場投入する。さらに、すべての中核シリーズを段階的に電気駆動化していく方針も示した。
2017年は、上級モデルの「A8」と「A7」の新世代モデルを発売する。新型「A8」は2017年7月11日にバルセロナで開催される第1回アウディサミットで披露する予定。
■ VWグループで相乗効果、自動運転子会社を統括
アウディは今年4月、VW傘下の高級スポーツカーメーカー、ポルシェと将来の車両アーキテクチャ開発で協力すると発表した。同協力には、電気駆動車向けのアーキテクチャの共同開発も含まれる。アウディは2025年までに出荷台数に占める純粋な電気駆動あるいはプラグインハイブリッドモデルの割合を3分の1に引き上げる目標を掲げている。
デジタル技術に関しては、コネクテッドサービス「マイ・アウディ(myAudi)」を通して様々なオンラインサービスを提供していく。
また、アウディはVWグループの自動運転技術の開発を統括している。2017年3月に、都市部におけるドライバーレス走行技術の開発に取り組む子会社Autonomous Intelligent Driving GmbHをミュンヘンに設立した。2021年までにドライバーレス車の最初の小規模生産が可能になると見込んでいる。同子会社の技術はVWグループ傘下の各ブランドに採用していく計画。
■ シュタートラー社長、22年末まで続投
アウディの監査役会は17日、ルパート・シュタートラー社長の任期を2022年末まで延長する人事を発表した。シュタートラー社長は2007年に就任したが、今後さらに5年間の続投が決まった。独業界紙『オートモビルボッヘ』によると、現行の契約では2019年末までとなっている。