研究開発型製薬工業会(VfA)は15日、ドイツで昨年実施された新薬の治験件数が531件となり、前年に引き続き世界で2番目に多かったことを明らかにした。1位は米国で2,301件。3位以下は英国(499件)、カナダ(470件)、スペイン(437件)、フランス(390件)が続いた(表を参照)。VfAは米国立衛生研究所(NIH)が運営する臨床試験データベース「クリニカルトライアルズ・ドット・ゴブ」の情報をもとに資料を作成した。
ドイツの治験の内訳をみると、最も多かったのは市販前臨床試験の最終段階であるフェーズ3で、40%を占めた。これにフェーズ2(33%)、フェーズ1(21%)が続き、市販後の臨床試験であるフェーズ4は6%だった。
フェーズ2~フェーズ4は計420件だった。最も多い疾患分野はがんで106件。2位はぜんそくや多発性硬化症といった炎症(100件)、3位は心臓・循環器系疾患(31件)、4位は感染症(28件)、5位は2型糖尿病(14件)だった(グラフ参照)。
治験が最も多く行われたドイツの都市はベルリンで201件に上った。これにハンブルク(136件)、ミュンヘン(127件)、ハノーバー(83件)、フランクフルト(81件)が続く。