欧州復興開発銀行(EBRD)は6日、トルコの自動車部品メーカー、テクラス(Teklas)のブルガリア事業とセルビア事業に2,000万ユーロを融資すると発表した。同社の支援を通して現地の雇用促進と経済振興を図る。
融資の対象となるのは、ブルガリアのトルコ国境に近いクルジャリ工場と、セルビア南部のヴラディチン・ハン工場への投資事業。クルジャリ工場では690万ユーロをかけて、研究開発(R&D)センターと精密管(ファインパイプ)の生産棟が新設される。ヴラディチン・ハン工場では総額1,135万ユーロの投資計画が進行中で、EBRDの融資は工場整備の一環として使われる。
テクラスは1971年の操業。流体循環システムや防振部品をゼネラルモーターズ(GM)、フォルクスワーゲン(VW)、ボルボ、BMW、メルセデスベンツ、ルノーなどの自動車大手に供給している。
本国トルコのほか、ブルガリア、中国、メキシコ、セルビアで9工場を操業する。クルジャリ工場はテクラスの国外最大の拠点で、1,850人を雇用する。2012年にも工場近代化と増産に向けた投資に関連し、EBRDから600万ユーロの融資を受けた経緯がある。