ドイツ連邦統計局が10日発表した5月の輸出高は前年同月比14.1%増の1,106億ユーロ(暫定値)と大幅な伸びを記録した。比較対象の2016年5月に比べ祝日が少なかったことがプラスに働いた格好で、輸入高も16.2%増の886億ユーロへと拡大した。営業日数と季節要因を加味した前月比の実質変動率は輸出がプラス1.4%、輸入がプラス1.2%だった。
輸出(名目)を仕向け先地域別でみると、伸び率が特に大きかったのは欧州連合(EU)域外で、前年同月から17.3%増加。ユーロ圏とEUのユーロ非加盟国はそれぞれ13.4%増、9.2%増だった。
輸入もEU域外からの伸びが最も大きく22.3%に達した。ユーロ圏とEUのユーロ非加盟国は各12.6%、14.6%で、こちらも2ケタ増となった。
貿易収支は220億ユーロで、前年同月を6.3%上回った。経常黒字は3.4%減の173億ユーロへと落ち込んだ。
1〜5月の輸出高は5,310億ユーロで、前年同期を7.2%上回った。EU域外向けが8.8%増加。ユーロ圏とEUのユーロ非加盟国向けもそれぞれ6.8%、4.9%伸びた。
1〜5月の輸入高は10.3%増の4,309億ユーロだった。輸入先地域別の伸び率はEU域外が13.4%、EUのユーロ非加盟国が10.2%、ユーロ圏が8.1%だった。
1〜5月の貿易黒字は1,001億ユーロで、前年同期から4.5%減少。経常黒字は11.2%減の980億ユーロと大きく落ち込んだ。居住者と非居住者との間の対価を伴わない資産の提供に係る収支状況を示す第二次所得収支の赤字幅が157億ユーロから238億ユーロへと膨らんだことが響いた。