ホースクランプ(ホースバンド)やケーブルタイ(結束バンド)などを生産する独ノルマ・グループは6月28日、イタリアの自動車メーカーから排ガス浄化装置(SCR)向けの樹脂製尿素補給ホース(Urea Transport Systems)の大型受注を獲得したと発表した。2018年から少なくとも2023年まで、年約34万本をセルビア北部のスボティッツァ工場で生産する。
SCRシステムは、ディーゼルエンジンの排気中に尿素水を噴射して窒素酸化物(NOx)を浄化する技術。ノルマが供給する尿素補給ホースは、内側を電気で温めることで、気温の低い地域でも凍った尿素水を短時間で溶かして噴射装置に送り込むことができる。
ノルマ・グループのヴェルナー・デギムCEOは「ディーゼルエンジンのSCRの技術開発は世界の自動車業界において重要なテーマである。排ガスのNOxを恒常的に削減するための効果的かつ簡単な技術が求められている。当社はこれからもSCRシステムの周辺技術を研究していく」と述べ、当該技術のさらなる開発に意欲を示した。