エジプトのシシ大統領は4日、ハンガリーの首都ブダペストで開催された、同国とチェコ、ポーランド、スロバキアの中欧4カ国(V4)首脳会議に出席し、中欧との協力関係を深めたい意向を示した。経済協力のほか、テロ対策などの国際問題でも、対話を軸に足並みをそろえていきたい考えだ。
会議後の共同宣言によると、5カ国首脳は「政治的・戦略的な対話を通じて、新しい提携の機会を見出し発展させるとともに、国際問題を解決するため議論を続けていく」ことで合意した。シシ大統領は会議中、経済に関連し、エジプトが「人口9,300万人を擁する大きな成長市場である」と強調。「アラブ諸国、アフリカ大陸という膨大な経済圏の入り口でもある」と述べ、積極的な投資を呼びかけた。
アフリカからの難民問題はV4首脳会議の重要議題の一つで、個別会合が持たれた。ハンガリーのオルバン首相は、難民が欧州に向けて地中海を渡るのを食い止めるうえでエジプトが果たしている役割を高く評価。エジプトとの協力が欧州連合(EU)にとって重要である事実を改めて確認した。