ダイムラーのバス子会社、クレバーシャトルに資本参加

独自動車大手のダイムラーは11日、バス製造子会社のエボバス(EvoBus)がベルリンの新興企業クレバーシャトル(CleverShuttle)に小規模投資家として資本参加したと発表した。両社は、交通事業者や交通連盟向けに提供する「オンデマンドサービス」の開発で協力する計画。最初のパイロットプロジェクトとして年内にドイツの都市で新しいサービスを試験することを目標としている。

「オンデマンドサービス」は、顧客の需要に応じて柔軟な移動サービス(モビリティーサービス)を提供する交通システム。両社は、クレバーシャトルの既存技術を基盤にして新しいオンデマンドサービスのソフトウエアを開発する計画。このソフトウエアを既存の路線バスなどに導入すれば、交通事業者は顧客需要に応じた柔軟な運行が可能になり、運営コストも削減することができる。

クレバーシャトルは2016年初めから、電気自動車を使用したライドシェアリングサービスを提供しており、現在は、ドイツのベルリン、ライプチヒ、ミュンヘンの3都市で同サービスを展開している。同じ方面に移動したい人がタクシーに同乗することができる相乗りのマッチングサービスで、利用者は乗車料金を安く抑えることができる。

一方、ダイムラーのバス部門(ダイムラー・バスズ)は、新型車両の開発にとどまらず、将来に向けた新しいモビリティーサービスを提供する目的で、2016年に新しい部署としてモビリティ・ソリューションズを開設した。同部署は「シンクタンク」的な機能を持ち、未来に関するあらゆるテーマに取り組んでいるという。

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